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現在、日本の子どもの約20%(5人に1人)が何らかの食物アレルギーを持っているとされています。
中でも多いのは、鶏卵・牛乳・小麦の3つ。
これらは離乳期から頻繁に摂取する食材であるため、
乳幼児期に症状が出やすくなります。
ただし、成長に伴って免疫が発達すると自然に耐性がつき、
アレルギー反応が出なくなることも多いのが特徴です。
一方で、ピーナッツや甲殻類などは持続しやすい傾向があり、
年齢による見極めと管理が重要です。
医師の指導のもと、定期的な評価と段階的な経口負荷試験が、
安全な克服への鍵となります。
院長まつやま

2025-05-16 18:44:17
医療用ゴム手袋などで知られる「ラテックス(天然ゴム)」。
このラテックスにアレルギーがある人は、ある種の果物にもアレルギー症状を起こすことがあります。
これは「ラテックス・フルーツ症候群」と呼ばれ、
ラテックスと共通のたんぱく質を含む果物(バナナ、キウイ、アボカド、クリなど)で交差反応が起きるためです。
ラテックスにアレルギーのある方は、
これらの果物を食べた後に口がかゆくなったり、蕁麻疹が出たりしたら要注意です。
医療現場だけでなく、日常の食事でもリスクを知っておくことが、
安全な生活につながります。
院長まつやま

2025-05-16 18:39:17
ダニアレルギーの主な原因は、当然ダニと思いがちですが、
意外にもダニそのものではなく、ダニの“フン”に含まれるたんぱく質です。
このアレルゲンは非常に小さく、空気中に舞いやすいため、
寝具・カーペット・ぬいぐるみなどにたまると、
吸い込んで、くしゃみ・鼻水・喘息などの症状が出やすくなります。
特に布団の中は、ダニの繁殖と排泄物の蓄積に最適な環境。
こまめな布団の乾燥・掃除機がけ・防ダニカバーの使用が、症状軽減に効果的です。
“見えないけれど存在する”ダニの排泄物こそ、
日常対策の重要ポイントです。
院長まつやま

2025-05-16 18:34:08
特定の食べ物を食べたあとに運動すると、
じんましんや呼吸困難、血圧低下などのアナフィラキシー症状が出ることがあります。
これを「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」と呼びます。
代表的なのは「小麦」や「エビ・カニ」などで、
食べただけでは何も起こらず、運動が引き金になります。
さらに、アスピリン(解熱鎮痛剤)などの薬が誘発を助長することもあります。
思春期〜成人に多く、発症タイミングが不規則なため、
診断が難しいアレルギーのひとつです。
心当たりのある人は、食事・運動・薬の組み合わせに注意が必要です。
院長まつやま

2025-05-16 18:26:59
アレルギーは体の免疫反応によって起こるものですが、
心の状態も症状の強さに深く関わっています。
実際、ストレスがかかるとヒスタミンの分泌が増え、
蕁麻疹や喘息、アトピー性皮膚炎などが悪化しやすくなることが知られています。
「寝不足でかゆみが増した」「緊張すると咳が出る」といった訴えは、
医学的にも正当な根拠があるのです。
アレルギーの治療には、薬だけでなく、
心身のバランスを整える視点も欠かせません。
院長まつやま

2025-05-16 18:21:52
金属アレルギーと聞くと、ピアスや時計などの装飾品を思い浮かべがちですが、
実は食べ物からの摂取でもアレルギー反応が起こることがあります。
特に注意が必要なのはニッケル。
チョコレート、紅茶、ナッツ、そばなどに多く含まれ、
これらを摂取したことで全身のかゆみや湿疹が悪化するケースも報告されています。
皮膚炎がなかなか治らないとき、
「金属=食品」という視点を持つことが、診断や治療の糸口になることがあります。
院長まつやま

2025-05-16 18:17:09
春になるとマスク姿の人が一気に増える…。
それもそのはず、日本人の約3〜4人に1人がスギ花粉症に悩まされていると言われています。
特に10〜40代では約50%が花粉症であり、
若い世代に花粉症が増えています。
これにはいくつかの原因があります。
戦後のスギ植林が、今ちょうど花粉を多く出す樹齢になったこと。
都市の排気ガスや舗装道路が花粉の滞留を助長していること。
温暖化による花粉の増加・・・などです。
花粉症は、睡眠不足、集中力低下、成績や仕事の能率を下げるなど、日常生活にも影響を与えます。
また、医療費や市販薬の出費もバカになりません。
スギ花粉症は、今や「国民病」です。
早めの対策と継続的な治療で、毎年のつらさを減らしましょう!
院長まつやま

2025-05-15 12:25:53
アレルギー性鼻炎というと、「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」だけの問題と思われがちですが、
実は子どもの集中力や成績、生活の質(QOL)にも影響を及ぼすことがわかっています。
鼻づまりがあると、ぐっすり眠れず、朝スッキリ起きられないことがあります。
睡眠不足は、日中の集中力や気分にも関係してきます。
常に鼻を気にしていたり、薬で眠気が出たりすると、授業への集中力が低下します。
「最近ぼーっとしている」「成績が下がった」と感じたら、鼻炎の影響かもしれません。
また、鼻を気にして発言できない、人前でくしゃみが止まらないなど、
自己肯定感や社会性にも影響することがあります。
アレルギー性鼻炎は、抗アレルギー薬や点鼻薬、舌下免疫療法など、
適切な治療で、QOLや集中力は改善可能です。
鼻炎は“鼻”の病気ではなく、“日常生活全体”に影響する病気であることを認識し、
子どもの様子に変化を感じたら、鼻炎治療の見直しを検討してみましょう。
院長まつやま

2025-05-15 08:21:54
春になると気になる「花粉の飛散量」。
実はその多さは、前年の夏の天気でほぼ決まるって知っていましたか?
その鍵を握るのは「花芽」です。
スギやヒノキは、前年の夏に花芽(花粉のもと)を作ります。
つまり、夏が暑くて晴れが多く、雨が少ないほど、花芽がよく育ち、翌年の春にたくさんの花粉が飛ぶのです。
花粉が多くなる条件は
• 前年夏の高温
• 日照時間が長い
• 少雨・乾燥している
・・・です。
この3つがそろうと、翌年は“花粉の当たり年”になります。
この仕組みを知っておくと、秋のうちから翌春の花粉量を予測できます。
その結果、初期治療(早めの内服や点鼻)をいつ始めるかの目安になります。
花粉症対策は予測情報を活かして“早めに”始めましょう
院長まつやま

2025-05-14 20:20:30
アレルギー検査で「陰性」と言われて安心していませんか?
実は、それだけではアレルギーが“ない”とは言いきれません。
保険診療のアレルギー検査は、IgE抗体が関与する即時型アレルギーを調べるものです。
でも、アレルギーには他にもIgEを介さないタイプ(遅延型など)があります。
例えば、 検査に出てこないアレルギーの例としては、
• 金属アレルギーや接触皮膚炎
• 食物依存性運動誘発アナフィラキシー
• 食品添加物や香辛料による反応
• 好酸球性胃腸炎 など
があります。
アレルギーの診断は症状と経過が最も大切です。
「検査は陰性だけど、食べると毎回具合が悪くなる」など、
それも立派なアレルギーの可能性があります。
アレルギー検査は万能ではありません。
“陰性=安全”ではなく、“症状がすべて”です。
気になる症状がある場合は、検査結果に関係なくご相談ください
院長まつやま

2025-05-14 20:10:52