まつやま眼科

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717. 糖尿病黄斑浮腫

糖尿病に罹患している方は、約40%糖尿病網膜症を発症すると言われています。

糖尿病網膜症による視力低下は、
かつては末期の網膜症硝子体出血難治性緑内障によるものがメインでしたが、
最近では糖尿病網膜症によって黄斑部に炎症を起こす糖尿病黄斑浮腫がメインとなってきています。

この糖尿病黄斑浮腫は、糖尿病網膜症のステージに関係なく発症するため、
非常に軽度の網膜症でも、視力低下が起こってしまいます。

糖尿病黄斑浮腫は、かつては難治とされていましたが、
現在ではすでに特効薬が開発されています。
抗VEGF抗体といわれる注射を眼内に行う方法(硝子体注射)です。

非常に有効な治療法ですが、
この抗VEGF抗体の一番の問題は治療費です。
もともとの薬剤費が約15万円もかかりますので、
3割負担としても約5万円の負担がかかります。
しかも眼内に直接注射するにもかかわらず、
この手技は手術として認められていない(=医療保険の対象外となる)ので、
患者さんに直接約5万円を負担していただくこととなります。

一度の注射で、約1~3か月は効果が持続しますが、
人によっては何度も黄斑浮腫再発するため、
その度に硝子体注射を行うことは、金銭的にも精神的にも負担となってきます。

いい治療にはお金がかかる、ということかもしれませんが、
糖尿病黄斑浮腫の罹患率や硝子体注射の負担を考えると、
厚労省には、是非、この治療を医療保険の対象としていただきものです。

院長まつやま


2024-02-01 14:14:49

716. 花粉症の飛散予測

スギヒノキ花粉飛散数は、
前年の夏の気象条件と前年の春花粉飛散量に影響されます。

一般的に、日照時間長く気温高いと、花粉飛散数多くなります。
また花粉が多く飛んだ次の年は、花粉飛散数少なくなる傾向がみられます。

昨年はどうだったでしょうか?
昨年はは異常に花粉が多く暑い日が継続していました。

これを反映して、今年は一般的に、
花粉飛散量は例年に比べると多いものの、去年ほどではないそうです。

ちなみに「花粉飛散日」には細かい定義がありますが、
かならずしもその日から花粉が飛散するということではありません。

実は1月でもすでに花粉は飛散しており、
敏感な方はすでにアレルギー症状を発症している方もいます。

ほおっておくと、重症化慢性化することもありますので、
症状が出始めたら、早めの受診をおススメします。

院長まつやま


 

2024-01-17 13:20:21

715. 食べ物の好き嫌い

食べ物の好き嫌いが多い子どもに関しては、
いつかは好き嫌いがなくなるのでは、と期待する親も多いのではとおもいます。

しかしアメリカの研究では、そのように期待する親には残念な報告がなされています。

子ども4歳から9歳までの好き嫌いを調査したところ、
親が用意した食べ物何でも食べるという子どもの割合は、わずか29%でした。

逆に食べ物の好き嫌い激しい子どもは14%もおり、
基本、決まったものしか食べないという生活を続けていました。

また、好き嫌いが多い子どもたちには感情のコントロールが苦手な傾向が見られました。
これは、自分への害を回避したいとの考えを持ちやすいから、と説明されています。

この研究からは、好き嫌いが単なる一過程ではなく、その子どもの特性である可能性を示しています。

現在では「食育」の大切さが政府広報にも掲載される時代です。
子どもと一緒に食事の準備をするなど、食事が楽しいという経験を通して、
子ども気持ちを前向きにもっていくことを推奨しています。


院長まつやま

2024-01-04 13:07:17

714. つわりの原因

つわり妊娠初期に多く、70%の女性が経験するとされます。
症状は人によってさまざまで、軽症から入院を必要とするものまであります。

このつわりには、特定のホルモンであるGDF15との関連が、最近報告されています。

GDF15妊娠すると胎盤でつくられ、妊娠中に大きく増えます。
妊娠中吐き気嘔吐を経験した人は、GDF15の値が高いことがわかっています。

また、GDF15の値が低い女性はつわり重症化しやすく、
遺伝的にGDF15が慢性的に高い女性はつわりをほとんど感じないこともわかってきました。

当院も女性のスタッフが多い関係で、つわりによるスタッフの休職を経験します。
ただでさえ妊娠という身体の一大イベントに加えて、つわりはなかなか厄介な症状ですが、
このような研究で治療薬の開発など、女性特有の症状の負担が軽減できれば、と願うばかりです。

院長まつやま

2023-12-28 08:35:55

713. 糖尿病網膜症のAIスクリーニング

糖尿病では細い血管ほど損傷されやすいため、
腎臓・目・神経は特に糖尿病による影響を受けやすいといわれています。

糖尿病変化は、眼底に症状をきたす糖尿病網膜症がメインであり、
糖尿病の患者さんの約4割に発症すると言われています。

イギリスでは、糖尿病網膜症スクリーニングするため、
年1回の眼科検診がきめられていますが、
すでにAIによるスクリーニングを実用化しているそうです。

このシステムにより、ドクターの作業量は半減し、
年間数億~数十億円以上のコスト削減できるとのこと。
性能も非常に優れており、95%以上を誇ると報告されています。

ポスト・コロナ時代で過剰負荷となっている日本の医療や、
医療費高騰ばかりを訴える日本政府も、
単純のこのようなシステムを導入すればいいのに、と思うのは私だけでしょうか?

日本においても、眼科学会が主導して、やっとAI学会が立ち上がりました。
日本でも、糖尿病網膜症に限らず、緑内障でも、
このようなシステムが、早期に構築されることを願います。

院長まつやま

2023-12-20 12:57:49

712. ドライアイの原因

ドライアイの原因は、まだ完全には解明されていません。
しかし、涙の不安定さが関与していることは確かです。

涙の不安定さには、
涙が少ないことのみが原因のみならず、涙の質にも問題があります。
涙の質が悪いと、涙が目の表面にとどまりにくかったり、涙の蒸発が激しくなるからです。

涙が減少するタイプのドライアイには、
シェーグレン症候群などの病気によるものをはじめ、
遺伝性内分泌異常ウイルス感染などが推測されていますが、詳細はまだまだ不明です。

涙が目の表面にとどまりにくいタイプのドライアイは、
近年、注目されているタイプのドライアイです。
最近、このタイプに対するドライアイの新しい点眼薬が発売され、良好な成績を収めています。

また、もともと目の表面には薄く油分が広がり、涙が蒸発しにくいような構造になっていますが、
この油分は、目の縁にあるマイボーム腺から分泌されています。

涙が蒸発しやすいタイプのドライアイは、
マイボーム腺の異常により、この油分が少ないことが指摘されています。

ドライアイといえども、さまざまなタイプのドライアイがあるため、
どのタイプかを確認してから、それにあったタイプの点眼を選択する必要があります。

院長まつやま

2023-12-19 08:46:55

711. 緑内障の理解度

緑内障という病気は、誰もが一度はきいたことのある病名です。
しかし、緑内障は果たしてどれくらい理解してもらっているのでしょうか?

一般の方々の緑内障への関心理解度はどれくらいなのかを、実際に調べた報告があります。
実際の関心や理解度は、その人が緑内障がどうかによっても大きく異なります。

まずは緑内障ではない健常グループでは、
8割の人が、緑内障日本人失明原因の中で最も多いことを知りませんでした。
また9割の人が、緑内障の治療一生続けなければならないことを知りませんでした。
さらに9割の人が、日本人では眼圧が正常でも緑内障になる人が多いことを知りませんでした。

一方で、緑内障患者グループに、診断のきっかけを尋ねたところ、
定期健診5たまたま指摘された人が2でした。
自覚症状があった方は全体の2だけであり、残りの8の方は自覚症状がありませんでした。

さらに、緑内障点眼についての質問には、
7の人がうっかり忘れてしまうことがあり、4の人が毎日の点眼が面倒、と回答しており、
点眼そのもののコンプライアンスが悪いことも浮き彫りとなりました。

やはり、緑内障という病気への理解度は全体的にかなり低く、
緑内障の患者さんであっても十分に理解できていないことがよくわかりました。

まだまだ緑内障の啓発活動は必要ですし、
テレビや、今流行りのユーチューブなどの媒体をはじめ、外来でもマメに、
緑内障という病気の理解度を深めていく必要があると感じました。

院長まつやま

2023-12-15 13:50:54

710. 冬のウォーキング

近年、健康志向の波に乗って、日々、ウォーキングをしている方も多いかと思います。

しかし寒くなってくると、
ウォーキングするにもなかなか億劫になってくる人も多いのではないでしょうか?

寒い中での
ウォーキングは、医学的には身体にいいことが知られています。
免疫機能の改善や、質のよい睡眠には、非常に効果的だそうです。

また別の研究では、寒い時期こそ、外で
ウォーキングすることにより太陽を浴び、
幸福ホルモンである
セロトニンを分泌させる方がいいそうです。
確かに寒い時期は屋内にこもり、肉体的にも精神的にも悲観的になりがちです。


また、太陽光の作用によるカルシウムの吸収もあなどれません。
近年、カルシウムの吸収により、抗炎症作用免疫システムが強化されるだけでなく、
骨粗しょう症にもいい影響を与えることが分かってきています。

ただし、寒い中では
血圧が上昇しやすく、脳卒中心筋梗塞が起こりやすくなるので、
屋内で十分にウォーミングアップし、暖かい格好で
ウォーキングにでかけることをお忘れなく。

院長まつやま


2023-12-13 08:49:42

709. 来年の花粉の飛散予測

今年春の花粉の飛散量が全国的に多かったため、
花粉症の方は苦労されたかと思います。

毎年、この時期になると、翌年春の花粉飛散予報がでてきます。
来年は、今年よりは花粉の飛散量減るとの予想ですが、
それでも大量飛散の基準は超えるところが多いようです。

また、スギ花粉飛散開始日は平年よりも早くなる見込みとのこと。

最近はPM2.5の飛散も相まって、またアレルギー性結膜炎の患者さんも増えてきています。

目の充血痒みを感じる場合は、早めの眼科受診をおススメします。

院長まつやま


2023-12-06 12:40:50

708. ヒトゲノム計画

すべての生物は、DNAを設計図として作られるたんぱく質からできている、
ということはご存知の方も多いかと思いますが、
ヒトのすべてのDNA解明されたのは意外と最近のことです。

1990年から15年の歳月と4000億円以上をつぎ込んで、男女1人づつのヒトのDNAの配列を解読しました。
DNAの総数は30億個とされ、そのうち、遺伝子として発現するものは2億6千個とされています。

この功績によって、すべての病気の解明が進むのでは、
と期待した人も多かったのではないでしょうか?
しかしながら、病気の解明はなかなか一筋縄ではいきません。

理由は2つあります。
ひとつは、実際に病気の方にはどの遺伝子発現・欠損しているのかを調べる必要があります。
これは、すでに解析されつつあります。

もひとつは、同じDNAでも、配列が微妙に異なるものがあり、
それが病気の発症に関係することがわかってきたからです。

このDNA配列の違いを、今度は1000人分のゲノムを解読して、解明しようとしています。

まだまだ、DNAから病気を解明するには時間がかかりそうですが、
人類は確実に病気の本態にせまりつつあるようです。

院長まつやま

2023-12-05 12:45:24

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