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眼圧の季節変動についての疑問、トリビア10選

眼圧の季節変動についての疑問、トリビア10選

冬になると眼圧が高くなる
そんな話を聞いたことはありますか?

実は、眼圧は一日の中でも変動しますが、季節によっても上下することが知られています。

特に緑内障のある方にとっては、この季節変動視野の進行に影響することがあり、日常の診療でもとても重要なポイントです。
冬は眼圧が上がりやすく、夏は下がりやすいという傾向がありますが、その理由には気温や血圧、日照時間など、さまざまな体のリズムが関わっています。

この記事では、眼圧の季節変動について「知っておくと役立つ10のトリビア・疑問」をまとめました。
緑内障の方はもちろん、目の健康に関心のある方にもわかりやすく解説していきます。

 

1. 冬は眼圧が上がりやすい

  • 多くの研究で、冬季に眼圧が高く、夏季に低い傾向が示されています。

2. 季節変動の幅は約1〜2mmHg

  • 個人差はありますが、平均で1〜2mmHg程度の差があるとされます。

  • 緑内障患者さんではこの差が視野進行に影響する可能性があります。

3. 気温との関係

  • 気温が低いと交感神経優位となり、眼圧上昇を引き起こす可能性があります。

  • 血管収縮や房水流出抵抗増加が関与します。

4. 血圧との関連

  • 冬季は血圧も上昇しやすいことが知られています。

  • 眼圧と血圧のリズムは相関する部分があり、血圧上昇が眼圧にも影響する可能性があります。

5. 日照時間との関連

  • 日照時間が短くなると、メラトニン分泌やホルモンバランスが変化し、眼圧に影響を与えると考えられています。

6. 緑内障のタイプによる差

  • 原発開放隅角緑内障(POAG)では季節変動が明瞭となります。

  • 正常眼圧緑内障(NTG)でも季節変動はあるが、影響の仕方が異なる場合があります。

7. 地域差がある

  • 四季の変化が明確な地域では眼圧変動が大きいことが知られています。

  • 熱帯・亜熱帯地域では差が小さいとされます。

8. 夏は薬が効きやすい?

  • 夏季は眼圧が自然に低下するため、点眼薬の効果が強く感じられる場合があります。

9. 冬は眼圧コントロールが難しい

  • 冬季は眼圧上昇傾向のため、緑内障患者の視野進行が進みやすい時期とされます。

  • 外来での眼圧測定は季節も考慮して評価する必要があります。

10. 記録をつけると見えてくる

  • 自宅での眼圧測定(コンタクト型眼圧計など)が普及し、季節性変動を個人単位で把握できるようになってきています。

  • 記録から薬剤調整の参考にする動きもあります。


院長まつやま
(まつやま眼科)

2025-10-10 14:53:06

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