スギやヒノキなどの花粉は、本来はスギやヒノキなどの人工林が多く植樹してある地方に多く飛ぶはずです。
実際に、日本の森林の4割はこれらの人工林で占められているため、
地方ではアレルギーに苦しむ人がさぞかし多いのでは、と思いがちです。
ところが、アレルギー患者の統計をみると、
なぜか、東京、神奈川、千葉、愛知、広島、大阪など、比較的都会に多くの患者がいることがわかっています。
これは、都会に多い自動車の排気ガスの中の粉塵や、建材に使用されるホルムアルデヒドなどの大気汚染物質が、
アレルギーの発症に大きく影響しているからです。
これらの大気汚染物質が花粉に付着すると、より強いアレルギー反応を起こします。
大気汚染物質がある場合は、ない場合と比較して、アレルギー症状が2倍に増悪するといわれています。
この反応は花粉だけに限らず、アレルギーの原因とされるダニ、ホコリ、カビ、ペットの毛なども、
大気汚染物質と付着することで、アレルギー症状を増悪させます。
3月後半となった現在は、スギ花粉はすでにピークを過ぎてきていますが、
それと入れ替わりに、今度はヒノキの花粉が飛散してきています。
ヒノキの花粉は4月にかけて本格的な飛散時期を迎えますので、
アレルギーのある方は、引き続き、花粉対策が必要となります。
院長まつやま

2021-03-18 18:30:44
医療のトピック