
この時期、日本人が愛してやまないサクラの代表、ソメイヨシノ。
今まさに満開をむかえているソメイヨシノのゲノムがやっと解読されたのは、つい3年前のことです。
複雑とされるヒトのゲノム解読ですら、すでに2003年に終了宣言がだされていますが、
意外にも、ソメイヨシノのゲノム解読には相当な時間がかかったそうです。
もちろん、その需要がなかったわけではありません。
解読に時間を要したのは、後に解ったことですが、
ソメイヨシノそのものがふたつのサクラの交雑種だったためです。
しかし、そのおかげで、ソメイヨシノのもともとの親種も特定することができました。
また、ソメイヨシノのそれぞれの時期の遺伝子発現を解析することで、
正確な開花時期の予測や、新しい品種の開発にも役に立つとのこと。
これも科学の進歩といえばそれまでですが、
季節の移り変わりを様々な自然の変化で感じとる繊細な心を持ち合わせる日本人としては、
サクラの開花時期くらいは科学の予測に頼らず、自分の目で確かめながら楽しみたいものです。
院長まつやま
この記事は2019年のブログを編集したものです。
2022-04-04 10:16:28
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