いまや日本でも年間約140万眼も行われている白内障手術。
手術をうけられる患者さまの生活のニーズに応じて、
多焦点眼内レンズなど、さまざまなタイプの眼内レンズも登場してきています。
白内障手術は視力を改善し、術後の生活の質を改善しますが、
アメリカの研究では、それ以上に、寿命に影響する可能性が指摘されています。
65歳以上の女性で、白内障の人と、すでに白内障手術を受けた人との死亡リスクを比較したところ、
手術を受けた女性は、手術を受けなかった女性と比べて、全死亡リスクが60%も低いことがわかりました。
また、血管疾患や呼吸器疾患、がん、事故、神経疾患、感染症など原因別の死亡リスクも、
37~69%の低下が認められました。
つまり、白内障手術を受けるメリットは、視力改善だけにとどまらず、
寿命にも影響する可能性が示されたことになります。
ただし、残念ながら、まだ男性でのデータはないとのこと。
今後、ますますデータが集積されれば、さらに白内障手術の需要が高まるかもしれませんね。
院長まつやま
このブログは2019年4月のものを再編集したものです。

2022-05-28 08:50:49
医療のトピック