野菜や果物は健康にいいといわれますが、
その根拠を大規模に調査した研究は、意外にも国内にはありません。
このたび、国立がん研究所から、それを裏付ける報告がでてきています。
研究では、40~69歳の男女約9万5000人に食事に関するアンケートをとり、
その後の約20年間を追跡調査しています。
その調査期間中に、約2万4000人の被験者が死亡していますが、
野菜や果物を多く食べる人は、そうでない人と比べ、20年以内に死亡するリスクが7~8%低かったとする研究です。
調査の方法ですが、1日あたりの野菜と果物の摂取量を推計し、死亡リスクを解析しています。
その結果、果物の摂取量が多いグループでは8%、野菜では同様に7%も死亡リスクが低下していました。
ただし、残念ながら、「野菜、果物ともに摂取量が多ければ多いほど、死亡リスクが下がる」というわけではありませんでした。
この研究では、長生きするためには、野菜は1日300g以上、果物は140g以上の摂取を推奨しています。
野菜や果物の物価が高騰している中、上記の摂取量を毎日摂取するのはなかなか大変なこととは思いますが、
このことを気にする生活をするだけでも、より健康な生活ができるのではないでしょうか。
院長まつやま

2022-09-08 13:07:59
医療のトピック