今年はスギ花粉が昨年の数倍も飛散したため、アレルギー性結膜炎の患者さんが増加しましたが、
スギやヒノキの花粉のピークはすでに過ぎています。
アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎は、一般的に花粉症として知られていますが、
実は、花粉以外にもさまざまなものがアレルギーの原因となりえます。
採血でアレルギー物質を調べる場合には、
季節の花粉に加え、ホコリ、ダニ、昆虫、イヌ、ネコなどのアレルギー抗体を一度に検査しますが、
そこには、PM2.5や黄砂の項目はありません。
PM2.5や黄砂は、花粉よりもはるかに小さな粒子であり、
中国から飛散してくる過程で、その表面にさまざまな化学物質が付着しています。
主には、これらの化学物質がアレルギーをひきおこすと考えられています。
4月から5月にかけては、1年の中で、最もPM2.5や黄砂が飛散しやすい時期です。
また、もともと花粉症を患っている方は、
PM2.5や黄砂がまざることによって、症状が増悪することが報告されています。
PM2.5や黄砂の飛散状況や飛散予報は、随時、インターネットで確認することができますので、
花粉症がなぜかまた増悪してきているように感じたら、ぜひチェックしてみてください。
院長まつやま
2023-05-02 17:52:05
医療のトピック