物を正常に見るためには、視力、視野、色覚と3つの機能が必要です。
このうち、色が他の皆と異なって見える状態のことを色覚異常といいます。
具体的には、赤と緑の違いがわかりにくいタイプと、
黄と青の違いがわかりにくいタイプにわかれます。
また、そのわかりにくさの程度もさまざまです。
統計では、男子の5%、女子の0.2%に発症するとされているため、
特に男子には、20人に1人と、結構な頻度で色覚異常がいることがわかります。
現在は、ほとんどの職業において、
色覚異常で差別されることはなくなってきています。
それでも、鉄道運転手や航空管制官、自衛官、警察官などでは、
職業柄、色の違いを見分ける必要があるため、制限を受けることがあります。
このような背景から、平成28年度から、色覚異常に関しては、
「希望者に対する色覚検査を積極的に実施するべき」との文言が、
学校保健安全法に組み込まれました。
今年は、コロナの影響もほとんどなく、ほぼ通常通りの眼科検診が始まっています。
こどもの色覚異常が気になる場合は、
親へのアドバイスも含めた日本眼科学会の冊子がありますので、
声をかけてもらったらと思います。
院長まつやま

2023-06-13 11:56:19
医療のトピック