まつやま眼科

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701. 梅毒

701. 梅毒

梅毒は中世の時代から続く代表的な性行為感染症のひとつであり、
かの有名なベートーベンシューベルトなど、偉大な音楽家も感染していたことで知られています。

1940年代には、治療薬であるペニシリンの発見によって患者数が激減し、
日本での報告数も年間500例前後で推移していました。

ところが、2013年頃から、日本で急激な梅毒増加が報告され、
問題となってきています。

中でも20歳代の女性患者増加が著しいため、将来的に彼女たちが妊娠することにより、
梅毒に感染した状態で赤ちゃんが生まれてくる先天梅毒の発症が懸念されています。

梅毒皮膚症状神経症状が有名ですが、目にもぶどう膜炎の症状を起こします。
目の症状もさまざまで、先天梅毒では約5%眼底の炎症を生じます。
また先天性でなくとも、さまざまなタイプの特殊な炎症を生じ、診断に苦労することがあります。

われわれ眼科医も、原因不明のぶどう膜炎に遭遇した時は、
手のひらの湿疹などの梅毒症状を見逃さないように念頭に入れておく必要があります。

また、疑がわしい患者さんに遭遇した場合は、梅毒の血清反応の確認も必要となります。

治療はいまだにペニシリンが有効ですが、
梅毒の進行例では、神経梅毒とよばれる髄膜炎症状を伴っている可能性が高いため、
その治療も同時に行うことが提唱されています。

眼科医といえども、梅毒の早期発見のための知識と治療を知っておく必要があります。

院長まつやま

2023-09-05 08:32:49

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