緑内障という病気は、誰もが一度はきいたことのある病名です。
しかし、緑内障は果たしてどれくらい理解してもらっているのでしょうか?
一般の方々の緑内障への関心や理解度はどれくらいなのかを、実際に調べた報告があります。
実際の関心や理解度は、その人が緑内障がどうかによっても大きく異なります。
まずは緑内障ではない健常グループでは、
8割の人が、緑内障が日本人の失明原因の中で最も多いことを知りませんでした。
また9割の人が、緑内障の治療は一生続けなければならないことを知りませんでした。
さらに9割の人が、日本人では眼圧が正常でも緑内障になる人が多いことを知りませんでした。
一方で、緑内障の患者グループに、診断のきっかけを尋ねたところ、
定期健診が5割、たまたま指摘された人が2割でした。
自覚症状があった方は全体の2割だけであり、残りの8割の方は自覚症状がありませんでした。
さらに、緑内障点眼についての質問には、
7割の人がうっかり忘れてしまうことがあり、4割の人が毎日の点眼が面倒、と回答しており、
点眼そのもののコンプライアンスが悪いことも浮き彫りとなりました。
やはり、緑内障という病気への理解度は全体的にかなり低く、
緑内障の患者さんであっても十分に理解できていないことがよくわかりました。
まだまだ緑内障の啓発活動は必要ですし、
テレビや、今流行りのユーチューブなどの媒体をはじめ、外来でもマメに、
緑内障という病気の理解度を深めていく必要があると感じました。
院長まつやま
2023-12-15 13:50:54
医療のトピック