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網膜静脈閉塞症についての疑問、トリビア15選(1085)

網膜静脈閉塞症についての疑問、トリビア15選(1085)

【突然の見えにくさ、それは“網膜静脈閉塞症”かもしれません】

ある朝、片目の視界がゆがんで見えづらいと感じたら

「急に片目だけ見えにくくなった…」
「黒い影がかかったような気がする」
「目が悪くなったのかと思って放っておいた」

そんな訴えから始まる病気があります。
それが、網膜静脈閉塞症です。

この病気は、目の奥の血管──網膜の静脈が詰まることで起きる目の“血管障害”
痛みもなく、ある日突然、片目の視力が落ちる・見え方がゆがむ・暗く感じることがあります。

特に、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病をお持ちの方は、
「目の奥の血管」もまたダメージを受けているかもしれません。

以下に網膜静脈閉塞症に関する疑問。トリビアを15個挙げていきます。
これらについて、順をおって説明していきます。

 

1. 【成人の網膜血管疾患で第2位】

  • 網膜静脈閉塞症は加齢黄斑変性に次いで頻度が高い網膜血管性疾患。

  • 世界の推定有病率は 0.52~1.2%(BRVOが多い)

  • 年齢とともに有病率が上がり、60歳以上で特に増加


2. 【分枝型(BRVO)が約80%を占める】

  • 網膜静脈閉塞症は2タイプ:
     - BRVO(網膜分枝静脈閉塞症):全体の約80%
     - CRVO(網膜中心静脈閉塞症):約20%

  • BRVOは上耳側枝で最も多い(視覚への影響が比較的小さいことも)。


3. 【高血圧患者に多く、最大のリスク因子】

  • 高血圧をもつ人は、RVOのリスクが約4〜6倍に上昇(メタ解析より)。

  • 糖尿病・脂質異常症・喫煙もリスクを高めるが、
     最も強い相関は高血圧


4. 【性差はなく、男女ともに等しく起こる】

  • 大規模疫学調査(例:Blue Mountains Eye Study、Beaver Dam Eye Study)によると、
     性別による有病率の差は明確でない

  • ただし、女性は更年期後のホルモン変化でリスクが上がる可能性が示唆されている。


5. 【日本人でも高齢化とともに増加】

  • 日本の疫学調査(久山町研究など)では、65歳以上でBRVOの有病率は1.5〜2.0%

  • 日本人ではCRVOよりもBRVOが圧倒的に多いことが一致して報告されている。

  • 生活習慣病の増加=今後も有病率上昇が見込まれる

6. 「突然、片目だけ見えにくい…それが最初のサイン?」

  • ✅ 網膜静脈閉塞症は片眼性が圧倒的に多い

  • 特に突然のかすみ・視野欠損・中心暗点は早期受診のサイン。


7. 「動脈硬化と関係あるの?」

  • 高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病が主な危険因子。

  • 静脈が動脈に圧迫されて閉塞する「動静脈交叉部」が原因になることも。


8. 「網膜静脈閉塞症って、どんな種類があるの?」

  • ✅ 主に以下の2タイプ:

    • 中心静脈閉塞症(CRVO):視力障害が強く、黄斑浮腫を合併しやすい。

    • 網膜分枝静脈閉塞症(BRVO):視野欠損や浮腫が限定的。


9. 「目薬では治らないの?」

  • ❌ 基本的に点眼では効果なし

  • ✅ 黄斑浮腫には抗VEGF抗体薬の硝子体注射が第一選択。


10. 「自然に治ることはある?」

  • 一部の軽度なBRVOでは自然回復もあるが、
    黄斑浮腫を伴う場合は放置すると不可逆的視力低下のリスクあり。


11. 「何回も注射が必要って本当?」

  • ✅ 抗VEGF薬(アイリーア、ルセンティスなど)は複数回投与が基本

  • 個人差あり:初期は月1回投与+モニタリング → 徐々に間隔延長。


12. 「レーザー治療はもう古いの?」

  • 新生血管や血管新生緑内障の予防には、レーザー(網膜光凝固)が今も重要。

  • 黄斑浮腫単独には抗VEGF薬の方が有効とされる。


13. 「両眼になることはある?」

  • ✅ 原則は片眼性だが、再発例や全身疾患(高血圧・血栓性傾向)で両眼発症もあり。

  • 特に抗リン脂質抗体症候群・血液疾患などにも注意。


14. 「失明することもある?」

  • ✅ 中心静脈閉塞で虚血型に移行した場合や、新生血管緑内障を合併した場合は失明リスクあり。

  • 早期治療が明暗を分ける。


15. 「予防はできる?」

  • ✅ 全身管理(血圧・血糖・コレステロール)と定期眼科検診が最も重要。

  • 特に40歳以降の生活習慣病管理は、目を守る最大の予防策。



院長まつやま
(まつやま眼科)


この記事の執筆・監修 まつやま眼科院長 松山茂生
日本眼科学会認定 眼科専門医
・広島大学医学部 卒業
・広島大学眼科 入局
・県立広島病院、安佐市民病院、広島赤十字・原爆病院、北九州総合病院、尾道総合病院、冨士本眼科、城西ヶ丘眼科勤務を経て、広島市南区段原にて『まつやま眼科』を開院
白内障手術、網膜硝子体手術、緑内障手術などの日帰り手術を中心に、地域のかかりつけ眼科として診療を行っています。

 

2025-08-05 08:37:20

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